ビデオテープで『草むらを歩く効果音』を作る
効果音の世界では有名な方法として知られていますが、ビデオやカセットなどの磁気テープをたくさん床に敷き、その上で足音の演技をすることで『草むらを歩く効果音』を作り出す方法があります。
先日大量のビデオテープを手に入れる機会がありましたので、この方法について実験をしてみました。下記にどのような音が得られたか演技を交えた動画を公開しておきます。
テープ素材は『固い』
実際に実験してみた感想としてはなかなかいい感じに録れたのですが、少しカサカサとした「固くて乾いた」印象を受けました。そのため、草むらのみずみずしいファサファサしたウェット感はあまり感じず、どちらかというと「枯れ葉」のような表現に向いている気がします。また、テープの量や素材によっても音が変化するはずなので、今回大量に敷いて試したせいもあるかもしれません。量を減らしたり、テープを細かく切ったりすることで多少音が柔らかくなる可能性はあります。
テープの下にはスポンジ素材のマットを敷いておきましたが、ここの素材を変えることでも違う印象の足音を作ることができると思います。例えば水分を含んだ布を敷いたり、土を敷いたりすれば印象はだいぶ変わるはずです。
テープを持つことで『草の高さ』を再現
動画後半ではテープを両手に持ってみたらどうなるかを実験しています。草が腰の高さくらいまであるシーンを想像して、テープを腰の高さまで持ち上げながら振ることで再現できないかと考えました。聴き比べると、前半の足踏みだけのシーンよりテープの擦れた音が鳴って"らしさ"はアップしていると思います。
簡単な実験でしたが、屋内に居ながら外で録ったかような音を作れることは大変メリットです。今回はテープのみでの実験でしたが、テープに布製のモノを混ぜて踏んだり、テープ自体に何か細工をすることで音を変化させたり、応用すれば様々な『草むらを歩く効果音』を作れると感じたので、今後試した際にはまたブログで紹介させて頂きますね。
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